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娘を亡くして想うこと2 通夜告別式喪主挨拶文

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考えた末に、やはり公開させて頂こうと思います。
楽しかった日々と合わせて、長女が教えてくれたものを大切にしたいと思います。

喪主の挨拶文として、
通夜の前日の夜中に考えたのですが、
事細かに、当時の状況を語っており、
書き上げ当初は、ここまでの説明がいるか?
という風に考えましたが、
ご参列頂いた方や、
長女の事を想って頂いている方々には、
内容を説明する必要があるし、
私達遺族へ、直接詳細を聞く事は出来ないであろうと考え、
当日発表させて頂きました。

そして、通夜を終え、
告別式を迎える明け方にさらに内容を追加しました。
ですので、こちらは、告別式にて読ませて頂いた、
最終の挨拶文です。

※一部下記の通りに置き換えております。
【長女】(長女の名前やあだ名)
【長男】(長男の名前やあだ名)
【元嫁】(元嫁はんの名前)
【地元】(地元の固有名詞)

名前の由来の所では、
名前が分かってしまいますが、
あえて、そのままにしておきました。

乱文、長文にて失礼ではございますが、
ほぼ原文ままの為、何卒ご容赦下さいますよう、
宜しくお願い申し上げます。

ここから-+-+-+-+-+-+-+-+-

本日はご多用にもかかわらず、
娘、【長女】の為に、
告別式のお焼香をたまわりまして、
誠にありがとうございます。

【長女】も、お集まりいただきました皆さまに温かく見守られまして、
喜んでくれていることと思います。

昨日の通夜の席にご出席いただいた方には、
重ねてのお話となります事、
ご容赦頂けると幸いです。

この度の件、簡単ではございますが、
お話させて頂きたく存じます。

人の死と向き合った内容ですので、
ご気分、体調を悪くされた際は、遠慮なく席をお立ち下さい。

16日の晩、22時30分頃に、
私が実家にて、
長男【長男】と、風呂に入り遊んでいた所、
突然、電話が鳴りました。
【長女】の母である、【元嫁】からで、
『【長女】の心臓が止まっている。』との事。
びしょ濡れのまま、脱いだ服をもう一度着て、
【元嫁】の家へ行きました。

私の実家と【元嫁】たちの住んでいる家は、
同じマンションの3階と4階です。

部屋に入ると、
懸命に人口呼吸とマッサージをする【元嫁】。
救急車はすでに呼んだとの事。

大丈夫や!などと【元嫁】を励ますが、
お互いに完全にパニック状態でありました。

サイレンが聞こえたので、
マンション下へ、
到着する救急車。
こちらです。早く来て下さい。
助けて下さい。と急いで部屋へ誘導すると、

救急隊はすぐに【長女】を抱え救急車へ、
そして【地元】日赤病院へと担ぎ込まれました。

懸命の心肺蘇生法や薬品投与の間、外で待つ私たち。

この時点で、家族の人を呼んでおいて下さい。との連絡を受けました。

両家の家族が到着し、祈り待つ中、
日付が17日に変わる直前に、私たちは治療室へ案内されました。

どうなりましたか。などと言いながら【長女】の待つ治療台へ。
助かったのか?と状況が分からないので、
期待を抱き、再度、どうなりましたか。と聞く。
しかし、医師や看護師の顔は暗いまま。

全てを悟った私たちは、必死に【長女】に呼びかけました。
『【長女】ちゃん【長女】ちゃん』『起きて~や』
『寝てる場合じゃないぞ起きて~や【長女】ちゃん!』
『頑張って起きや!心臓うごかさな!』などと泣き叫ぶ私たち。

しかし、【長女】の心臓が再び動き出すことはありませんでした。
再度医師に確認する。
『あかんかったんですか。』医師は、静かにうなずきながら。
『残念ですが・・・。』との回答。
泣き崩れながらも、再び何度も何度も【長女】に呼びかける私たち、
医師やスタッフたちも、ただただ静かに見守ってくれておりました。

しかしついに【長女】の意識は戻ることなく。
『7月17日0時8分ご臨終です。』という、
医師とスタッフのやりとりが聞こえました。

その後死因の特定の為に、CTを受けるが、原因が分からない。
また自宅での心肺停止の為、検視官も到着し、
【長女】や私たちの事を調べるとの事。

1時間程経過し、調べが終わったものの、
死因が特定出来ないため、明け方に、【地元】医大病院にて、
司法解剖を受けなければならなくなりました。

17日の午前中に司法解剖を受け、
結果が分かりました。
法医学者によると、心臓突然死。
検案書には、急性心機能不全(疑い)との事、

なぜ疑いかというと、不整脈の特異遺伝子が原因かもとの事だが、
現代の医学では断定することができないからだそうだ。

引き続き、採取した遺伝子レベルで調べていくものの、
心臓が突然止まって亡くなってしまったという事だけが、
今の時点で分かる結果とのことでした。

何をどうしていても、今の医学では防ぐことができなかった、
そういう最期を【長女】は遂げたわけです。

死亡推定時刻は、16日の午後22時頃との事、
【元嫁】が119番をした時点で、【長女】は、既に亡くなっていたのです。

しかし私たちは、医師たちの懸命の治療の末、
意識が戻らずについに、ご臨終の言葉を聞き、
覚悟を決めた17日の0時8分頃も最期の日であると考えております。

その後、【長女】は、私が抱きながら、車で自宅に帰ってきました。

17日の夜に、家での最期を、
久しぶりに家族4人で過ごしたのですが、
【長女】の様子は、本当にただただ眠っているようなのです。

突然死なので、いきなりスイッチが切れたかのように、
苦しむこともなく最期を遂げる事ができたようで、
穏やかで幸せそうな顔をしておりました。

ところで、【長女】ちゃんの名前は私が付けたのですが、
【長女】のりは、果物の梨。
【長女】のいは、いふくの衣。ころもですね。
最期のなは、土地を表す、奈良の奈。
この三つの言葉で、
食べ物も、着る物も、住む場所も困らないようにと願いを込めて。
【長女】と名づけさせて頂きました。

そんな【長女】の若すぎる死は、たくさんの事を考えさせてくれて、
パパ、もっと経験を積めよ。
と教えてくれている気がしてならないです。

まさか自分の娘の喪主をつとめることになるなど、
誰が考えるでしょうか。

ついさっきまで元気に遊んでいたんですよ。

この前の日曜日、
【長男】と【長女】と私の3人で
初めておでかけしたんです。
歩いて電車乗っていっぱい遊んで。
楽しかったな。またしようなって、
三人で約束して笑顔で帰ってきたその矢先。

親バカかもしれないけれど、
【長女】ちゃんは【長男】君の妹、
頭は賢くて、優しくて、穏やかで、
おっとりしていて愛くるしい、
笑顔がとてもとても可愛くて、
よく笑い、愛嬌があり、
誰からも愛されてくれた、
才能溢れる天使の女の子は、
親よりも早く、天に召される事となりました。

昨晩は、親族一同、【長女】について、
たくさんの事をお話ししていたのですが、
【長女】は、天使のような女の子、
とかではなくて、本当に天使として、
私たちのもとに、選んで来てくれて、
死んだんではなくて、
時間が来たから天国へ帰っただけなんや。とか、
1歳半にして、こんなにたくさんの人が、
通夜の席に来てくれるなんて、
本当に幸せな子だったんだ。とか、
もう才能が溢れすぎて、可愛くて、
天才すぎて、唯一、命だけが短かったんだ。
ほら、美女は短命とかいうじゃありませんか。とか、

実は、僕と僕の父、つまり【長女】のおじいちゃんは、
祇園祭の神事、神輿渡御に
毎年17日24日と欠かさず参加させて頂き、
八坂さんのお神輿を担がせて頂いてるのですが、
ご存知の通り、17日は、台風の影響でかなり
大雨が降りました、
しかし神輿渡御に、雨などは関係ありません。
雨の中でも、当然傘も差さずに行われるのですが、
このところ、体調の優れない【長女】のおじいちゃんが、
長時間、雨にうたれれば、どうなる事でしょうか。
【長女】は、きっと俺の事を救ってくれたんだ。と、
僕の父は話していました。

また17日の大雨の際、
【地元】消防分団も地域の安全確保の為、
出動して頂いていたと聞きました。
僕には一切連絡が入らないように、
配慮した上で出動していたのです。
本当に男気溢れるカッコいい集団でございます。
しかし、17日の大雨、あれはごめんなさい。
きっと私の娘がした事です。
僕や僕の父の身体を守る為に。

証拠に昨日、今日とこんなに晴れているではないですか、
実は、昨日、今日は、
【長男】君とキャンプに行こうな!って楽しみにしてたんです。
【長女】ちゃんは、
僕たちのキャンプの為に、
快晴にしてくれたのです。
自分が死んだら、葬儀が執り行われちゃって
キャンプなんて中止になっちゃうのにね。
まだまだ若い天使でしたから、可愛いものですよ。

言葉をたくさん覚えてこれから!って時に。
残念ですが、天使だから人間の言葉を、
たくさん覚えるわけにはいかなかったのですかね。
少し、不思議で異様なお話をしておりますが、
こうゆう風に考えると、少し落ち着く事が出来たのです。

昨日の通夜、葬儀の席では、
お友達から、天国へ持っていくプレゼントや、
お菓子、さらには初めてのラブレターまで頂いて、
お返事したかった事でしょう。
悔いても悔やみきれませんが、
前に進むしかないですよね。

お酒をお供えしておりますが、
あれは僕がお酒が好きで、
【長女】が大人になったら一緒に飲もうと
生まれたときから約束してたので、
前倒しになりましたが、
一緒にさかずきをかわしたわけでございます。
昨晩も2人で飲み明かしました。

最後になりましたが、
長男、【長男】の事、【元嫁】の事、
皆様、どうか変わらず可愛がってやって下さい。
【元嫁】の話し相手になってやって下さい。
女性にしか出来ない話もきっとたくさんあると思うのです。
【長男】にいたっては5歳にして、
こうみえて、とても理解しているのです。
昨日も一緒に、【長女】との最期の夜を過ごしました。
【長女】が【長男】が遊んでいるところに、邪魔しに行って、
【長男】が作ったブロックなんかを壊し、【長男】が怒る。という。
掛け合いを見る事は、もう出来ません。
【長女】はお兄ちゃんが大好きでいっつも後ろを付いて行ってました。
【長男】も、クチでは、【長女】やめて!
ママ、【長女】が壊す~なんて怒っていましたが、
実はとても【長女】ちゃんが大好きで、
いないところでは、【長女】がなー【長女】がなー。とか、
2人で出かけたときなんか、
あ!【長女】ちゃんにプゼレント買おっか。
なんてプレゼントも言えないくせに、
とても妹想いなんです。

これから、火葬し、骨になる事も、何故か知っていました。
【長女】ちゃん死んでんな。
【長女】ちゃん、焼かれるの?
骨になるんやろ?そんでどうするん?
お花いっぱいで凄いな!
全部入るかな。【長女】こんなに持てへんで。
キレイなやつだけ入れようね。
なんて言っている【長男】の優しさが、
忘れられません。

そんな優しい【長男】ですが、
典型的なごく普通の5歳児でございます。
私たちは、もちろんですが、
褒めたり叱ったり、
保育園の先生方、お友達、
マンションやご近所、
関わる全ての皆様のお力あってこその
成長かと存じます。変わらぬお力添えのほど、
この場を借りて何卒宜しくお願い申し上げます。

かけがえのない娘をなくしてしまったのですが、
得たものもたくさんありました。
そんな【長女】の残してくれたものを心に刻みながら。
生きていこうと思います。

【長女】の死因の、心臓突然死は、
いわゆる乳幼児突然死症候群などと同じなのですが、
大人でも、いつなんどき起こるかも分からない病気の一つです。
【長女】の身体から採取した遺伝子細胞の研究が更に進み、
何年後か何十年後かに、【長女】のような、
不遇の最期を迎える子どもたち、大人たちががいなくなる事を願い。

結びの挨拶と代えさせて頂きます。

本日はおいそがしいところ、
お集まりいただきましてありがとうございました。
おかげをもちまして、
とどこおりなく告別式を終えることができました。

思いがこもり、長い挨拶となりました事、
お詫び申し上げます。

これより火葬場に向かいます。
本日は本当にありがとうございました。

-+-+-+-+-+-+-+-+-ここまで

Rest In Peace My Baby Angel
愛しの娘へ、安らかに眠れ
合掌

ひまわり 向日葵
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